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Ramudaの細巻き傘

2021/02/12

傘の生産は1968年頃から始めました。トラッドブームの真っ最中です。

株式会社市原の社員はほぼファッション業界の出身であり、細巻きの傘の発案をしたのはVAN出身の社員でした。

ステッキみたいに細いFOX社の様な細巻きの傘を作りたい。なおかつ日本の気候に合ったもの。英国の伝統的なスタイルへの憧れです。

そして今のRamudaの代名詞とも言われる谷落ち張り。日本の職人が作る浅いアーチではなく、コウモリの翼のようにしなるような妖艶なシルエットを出そうと試行錯誤を重ねました。

当時は傘の骨は傘の骨屋さんで流通していました。(現在では在庫をもっていないので、自社で一から骨の製造業者にお願いをしております。)

まず細い傘が出来ない。傘の職人も日本製の傘の形ではない。と断られたとのことです。

傘職人のところへ何度も通い…

「そのFOXとやらの傘を見せてみろ。」

「まず根本的に骨が違う。骨から作る気はあるのか?」

当時は自社でリスクを抱えて骨から作るメーカーはほぼなかったのです。

まずは骨作りから。傘の親骨は通常は円形ですが、FOX社のものはU字になっていて、そこに細さの秘密があったのです。

骨も何度もサンプルを頼み細さを追求しました。

傘の骨が出来て、傘職人さんのところへ。

「本当に作ってきたのか?それならその熱意に答えなければならないなぁ。」

今までの、ザ日本の洋傘ではないので、型だしはそれはそれは大変だった様です。

やっと出来た。Ramudaの看板が。

FOX社の傘は日本の風土に合わず、細身にする為にナイロン生地を使っていました。ヨーロッパの霧雨と違い日本のシトシトと降る雨にはポリエステル素材のしっかりとした防水撥水の傘生地が必要だったのです。

伝統への憧れを大切にしつつ。進化していく。そして出来上がったのがこの傘です。

FOX社の傘はほぼ無地が多いですが、スーツスタイルにも合わせやすい日本製の傘生地。日本発信の細巻き傘でこそできるもの。

オルタネート ストライプ 細巻き 長傘

こちらも山梨の地場産業である甲州織を使ったオルタネートストライプ。生地を従来のものより薄く仕上げ、細巻きを追求。これもRamudaオリジナルの傘生地です。

英国×日本。日本の気候に合わせたRamuda

発信の細巻きの傘はそこから出来上がってきました。

富士絹 細巻き 長傘

富士絹の細巻き傘

Ramudaのポリシー。憧れていても、本家を超えたい。日本の風土に。日本人が使いやすいように。

まずは重さ。日本人の持ちやすい軽量化です。

Fox:490g Ramuda:430g

全長と親骨はほぼ同じですが。

谷落ち張りにこだわりながら直径を大きくしました。これは日本の職人だから出来る技です。

なぜ谷落ち張りにこだわるのか?それはかっこいいからやりたかった(笑)そこ?と突っ込み所満載ですが。谷落ちには理由があるのです。

谷落ち張り

日本の現在の職人が作る傘

見てわかる通りフォルムが全然違いますよね?

骨を浮立たせてコウモリの羽のように。そしてここには窪んだ谷をつたって雨が滴り落ちる構造が隠されていたのです。

日本のおしゃれを繋ぐもの達が作り上げた。英国にはない。日本人が作り上げたこだわりの細巻きの傘。

日本の傘屋が作れなかった。作らなかった。傘屋だけではない。と言い切れるRamdaの自慢。

いわばハイブリッドですよね。英国の見た目と日本の職人が作る細部までのこだわり。

左がRamudaで右がFOXです。

イギリスの伝統的なブラックウォッチでマラッカを使った傘。

ブラックウォッチ 細巻き 長傘(マラッカ)

Ramudaの傘は日本製の傘ですが。他の傘屋とは異なったポリシーを持って作られています。

日本と英国の融合。Ramudaにしか作れない美しいシルエット。

長く使っていただきたい傘です。

こだわりばかりのブログで読むのも疲れちゃうと思いますが…

次に取り上げてて欲しいものがあれば。

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Ramudaは真っ向からお客様のお声に向き合いますよ。

思い入れ。こだわり。そこには力を惜しみません。良いものをお客様にお届け出来ること。

それがRamudaです。